Hearthstone’s 10th Anniversary
…を題したWoWのイベント。
ハースストーンは3年目のカラザン・ガジェッツァンから始めて暫くは毎期当時のランク5到達くらいまで遊んでて、バトルグラウンドが出てからはすっかりそれメインになり今ではほぼバトグラ専に。
同世代の中で人並みに遊戯王やポケモンカードから入った自分がカードゲームに求めていた最たるものは心理戦や駆け引きで、でもどのゲームも時間の経過と共に自分のやりたいことを押し付ける傾向が強くなっていく。もちろんそれはそれで少なくとも始めの数回は楽しいのだけれども、自己完結した動きを押し付け合う傾向が強くなればなるほどジャンクフードや質の悪いアルコールのような一過性の刺激と化して白けがちになるのも確かだと思う。
印刷物に比べてテコ入れが容易なデジタルでもこの傾向は変わらなくて、自分が直に遊んだのはこのハースストーンとドラゴンクエストライバルズくらいだけど、やはり両方とも派手な動きの押し付け合いが加速していった。
当時このジャンルの構築に関しても2点不服を感じていて、1つはデジタル化に伴うデッキの最適化。ネットが普及する以前から雑誌に大会優勝者のリストが載ったりはしていたけど、昨今は上位の人のデッキリスト・デッキの分布・各デッキの相性・勝率etcあらゆるデータがネットで閲覧できるようになって、余程のセンスか情熱もしくはその両方がない限り一から自分で組み立てるのは趣味と言っていい時代になった。この点ハースストーンはデッキの枚数が30枚なうえカードプールも広くない(スタンダードの場合)為、自分で組むハードル自体は比較的低い。しかし枚数が少ない分1枚1枚の重みが大きいのもまた事実で、自分で組み上げたものとたった1枚だけ違うリストのものに変更するだけで大きく勝率が違うなんてこともままあった。
もう1点はこのジャンルから実質的に離れた今となっては当時の拘りの根源が今ひとつ分からなかったりするのだけれども、デッキに重複するカードが入るということ。同じカードを2枚も3枚も入れるということに何故か嫌悪感めいたものがあった。寧ろ重複しないものをハイランダーとか呼んで特殊なもの扱いすることに不満を持ったりしていた。
これらを大きく解消してくれる候補としてMtGにはEDHというフォーマットがある。重複無しの100枚のデッキを作って多人数で戦う、楽しむことを前提としたパーティーゲームみたいなもの。ただこれは日本ではあまり流行らなくて、自身1度としてデッキを組むことにすら至らなかった。この周辺に関する議論においてもよく言われていたけど、日本人は(ゲームにおいて)純粋に楽しむということを本当に忘れがちだと思う。
イベント自体はとってもシンプル。
1時間に1回邪悪っぽいポータルが発生して、
そこからウィズバンが出現しハースストーンのミニオンを数体召喚してくるので、それを倒すと確率で限定MountやPet等をドロップする。
チルウィンドのイェティ
ただのバニラ…なのだけど初期のハースストーンにおいてはその4マナ帯最良のスタッツ故に普通に採用されたりする優秀なミニオンだった。さすがに今となってはバニラを参照する能力でも出てこない限りは一線級の構築で使われることはないと思われる。ちなみに王道はクエストだけ消化しているのでもうずっと低ランクに留まっているんだけど、近年の低ランク帯はかなりの割合がBOTで埋め尽くされていて、その為基本カードであるこいつも100%デッキに入っている模様。
海賊パッチーズ
レジェンドにしては一見地味な能力の為発表時は1歩2歩引いた感じの評価だった。そしていざ解禁されると物凄い勢いで使われ出し瞬く間に環境を席巻したカード。1マナ相当とはいえ簡単な条件かつノーコストでデッキから出てくること、結果30枚という少ないデッキ枚数を1枚分圧縮できること、そして当時は突撃が付いていたこと。パッチーズが使用可能な期間海賊デッキは常にメタの中心にいて、早いターンで勝負を終わらせに来る海賊共に対抗するべくあらゆるデッキがパッチーズを含む海賊数枚を積むほどだった。
ドクター・ブーム
初期のハースストーンにて最強と謳われたカード。本当に最初期のカードなので私はその活躍を直接知らないけれど、その強さは初心者の自分にすら一目で分かるレベルだった。カードプールが狭くまだ大きな効果を持ったものが少ない為、例えばサバンナ・ハイメインがハンター専用だから許される、ハンターのデッキには必ず入るレベルで強力だった時代。1枚で2,3枚の消費を強制しうるブームの能力は明らかに抜けていた。そのあまりの活躍から原作WoWでの地味な扱いとは打って変わって、HSでは何度もリメイクされる顔役の1体。3月20日発売の新しい拡張パックでもまた出てくるらしい。
(カード画像は何れも公式ギャラリーから)
10数回でPetもToyもMountもCosmeticも揃って、
その後計20回目くらいでToy用のカードもコンプリート。
それにしても全体的にやや地味なラインナップというか、初期の強力なカードというとラグナロスとかシルヴァナスとかが真っ先に出てくると思うんだけど、WoWにおける重要キャラクター故かこのイベントでは影も形も無いのがちょっと面白い(というか重要キャラだから強くされたのだろうけど)。
ハースストーン、特にバトルグラウンドには末永く続いて欲しいものです。
おまけのドラゴンMount祭り。
I can’t either.
こういうノリは世界各所変わらないんだな~と思った。