Home Sweet Home
前年の12/2からWoW : Midnightの購入者特典としてハウジングのアーリーアクセスが解禁されており、Midnightリリース日の3/2に正式に実装される運びとなっています。
サービス開始から長い年月を経て22年目に入った今ようやく実装されるハウジング。Redditでは早々にHousingタグが作られ、

オリジナリティ溢れる建築やユニークなインテリアの数々が日々投下され続けています。
ハウジング専用のファンサイトも既に充実(⇒WoW Housing Hub)。

WoWのプレイスタイルは多岐に渡りストーリー, ダンジョン, レイド, PvP, コレクションetcどこに比重を置くかはプレイヤー次第ですが、今後ハウジングはこれらに並ぶ大きなメインコンテンツの1つとなるでしょうし、ハウジングを中心に据えてWoWを遊ぶ人も一定割合出てくるのではないかと想定されます。
そういうわけで「ハウジングをきっかけとしてWoWを遊んでみたい日本語圏のMMOプレイヤー」という現状存在するかも定かではないニッチな層を少々意識しつつ、ハウジングに関する基本的な事項を簡潔にまとめてみました。
Contents
1. ハウジングの始め方
最初のキャラクターで簡単なチュートリアルクエストを自動受諾するので、それに従うと良いでしょう。(⇒A House For You)
ハウジング専用エリアであるFounder’s Point(Alliance) / Razorwind Shores(Horde)へは各陣営のポータルルームから飛ぶことができます。

ショートカットのHで開けるHousing Dashboardから直接テレポートすることも可能。自分の家を持ってからは基本的にこちらを使うことになります。自宅の前まで飛ばしてくれるうえ、クールダウンも15分と短め。

ハウジングを中断したくなった場合は、ハウジングエリア内で同じ操作を行うことで元居た場所に戻れます。

Warbands(アカウント)単位で、Alliance / Hordeの各エリアに1軒ずつ、計2軒の家を所有することができます。
どちらか最初の1軒のみ無料、2軒目は1,000 gold。

Founders’ Pointは新緑と丘陵が広がる穏やかなバイオーム。

Razorwind Shoresは岩石地帯と峡谷を主とした武骨で茶褐色なバイオーム。

2. 土地の決定とNeighborhood
Founder’s Point / Razorwind Shoresには55のプロット(区画)が存在していて、森の中や海沿いなどから好みの場所を1箇所選んで家を建てることになります。この55の区画を有する一繋がりのエリアは、他の区画に住む最大54人のプレイヤーと空間を共有するコミュニティエリアでもあり、これをNeighborhoodと呼称します。
例えばある海沿いの区画に家を建てたいのですが、このEmerald Harvest Isleというエリアにおいては既に他のプレイヤーが所有権を獲得しています。

この場合ハウジングタブからハウスファインダーを開くことで、欲しい区画に空きがあるNeighborhoodを探すことが可能です。

Neighborhoodはプレイヤーの需要に合わせて動的にインスタンスが生成される仕組みの為、区画の争奪戦に負けて好きな場所に家が建てられないという事態は起こりません。
Neighborhoodには Public / Guild / Charter の3種類があります。
Public Neighborhoodはゲームサーバーが自動生成する一般公開エリアで、誰でも入居が可能。
Guild Neighborhoodはギルド専用の居住区で、ギルドマスターが作成でき、ギルドメンバーのみが住めます。
Charter Neighborhoodは特定の友人グループ専用の居住区で、招待されたプレイヤーのみが入居できます。
要するにご近所さんの構成を、ランダム/ギルドメンバーのみ/フレンドのみの3タイプから自由に選ぶことができるということです。
Guild / Charter Neighborhoodを設立するにはいずれも10人以上のメンバーが必要となります。
3. 公開設定と引っ越し
Neighborhoodというコミュニティ要素はあるものの、極力ご近所さんと交流することなく一人自分の家に引き篭もりたいというプレイヤーも一定数存在するでしょう。
自分の家に立ち入ることができるプレイヤーは、自宅でのメニューから細かく選択可能です。
また敷地内への立ち入りに関しても同様の設定が用意されているので、ハウジング自体ほとんどプライベートな空間として楽しむことも可能です。

合わないご近所さんから逃れたい・仲の良いフレンドの近くに移住したいという場合は、比較的気軽に他のNeighborhoodに引っ越しすることができます。

その際配置されたDecorなどは全てそのまま引き継がれるのはゲームならではの便利なポイントです。
4. 外観のカスタマイズとDecorの配置
Edit House Exteriorで家自体の外観をカスタマイズできます。

Decorate ModeでDecorを配置、

Advanced ModeでDecorをXYZ軸に沿って移動/回転/拡大縮小/させるなどの細かい調節が可能です。

これによって家そのものをZ軸移動(浮遊)させることも。

室内に限らず敷地内であれば屋外も自由に飾り付けができますが、照明など室内にしか置けないDecorもあります。

重ねるのももちろんのこと、空間の範囲内であればかなり自由な配置が可能ですが、家具の設置数に上限が設定されていることには留意しておく必要があります。

もっとも無限にとはいかないものの、House Levelによって大きく増加していくので、制限として特に厳しいということはないでしょう。

5. Decorの収集
Decorとは家具, 装置, 敷物, 照明, 植物など、家に設置するあらゆる飾りつけの総称です。
アーリーアクセス時点で2,300種以上存在します。(⇒Decor一覧)
入手手段はNPC販売/クエスト/ダンジョン/レイド/クラフト(Professions)/など多岐に渡ります。
NPC販売のものでもReputation(名声)を要求されるものがあったり、

数時間単位を要するクエストラインの終盤に手に入るものだったりと入手に手間を要するものも。

ダンジョン/レイドで特定のボスが落とすDecorはドロップ自体は確定ですが、個数は1個または2個で、それをグループ全体で分け合うことになります。

ダイスで負け続ける限り入手不能なので、特にレイドは可能であればソロで攻略するのが手っ取り早いでしょう。

Professionsに関してはDecorそのものをクラフトできるほか、
Decorの色を変更するDye(染料)をAlchemyとInscriptionによってのみクラフトできます。

面倒臭い場合はDecor, Dye共にオークションハウスで購入することも。

6. Endeavors
ハウジング用のTrading Postのようなもの。

特定のボスを倒したりレイドをクリアするなどしてタスクを消化することで、報酬としてCommunity CouponsやHouse XPが得られます。

期間内に一定の進捗に達するごとに、Community Couponsでのみ購入可能な限定Decorがアンロックされます。


限定Decorを販売するEndeavor Tradersは多数の種類が存在し、どのVendorが来訪するかはNeighborhoodごとにランダムです。目当てのVendorがいなかった場合、他のNeighborhoodを探しにいけば良いことになります。

Trading Postと違うのは、進捗がNeighborhood内で共有される点。
それほど厳しい設定では無いものの、ご近所さんがあまりにやる気の無いプレイヤーばかりの場合、引っ越し等を考える必要も出てくるのかもしれません。
7. 終わりに
MMOのメイン要素の1つとして必ず名前が挙がるであろうハウジングですが、WoWにおいては主に以下の2つの理由により永らく実装されていませんでした。
1. Garrisonの失敗
2014年発売のWarlords of DraenorにおけるGarrison(駐屯地)はハウジングをかなり簡易化したようなシステムではあったのですが、ありとあらゆる機能をGarrisonに詰め込んだ結果としてプレイヤーは各々のGarrisonに引きこもるようになり、主要都市から人が消えてしまいました。
この問題は先行してハウジングを実装しているESOやFF14でも起きていて、MMOとしての都市の賑わいとハウジングによる個人の空間の充足、これらの両立が大きな課題となっていたようです。
2. 古いゲームエンジン
WoWは20年前のゲームエンジンをベースとして開発を続けてきたため、ハウジングの様な要素に必要不可欠な“自由な配置”が非常に困難でした。
この問題をクリアするべくオブジェクトの座標・角度・サイズを小数点以下の精度で自由に変更可能にする新たな空間管理システムを導入するなど、古いエンジンの制限を突破するための新しいサブシステムを組み込む必要があったということらしいです。
建造物や空間を作り込むということだけに焦点を当てるのであれば、有名なMinecraftを始めとして、そういったことを専門としている同等以上に自由度の高いゲームが他に多数存在しているであろうことも事実でしょう。WoWのハウジングはそれ単体で遊ぶことも不可能ではないものの、上述の通りデコレーションの入手手段がクエスト/ダンジョン/レイド等散らばっている都合上こだわればこだわるほど他の要素にも手をつける必要が出てきます。
明確に「自由に家とか部屋とか作れるゲームがやりたいんだけど」と尋ねられることがあるとすれば、私も「マイクラとかいいんじゃない?」などと言うかもしれません。
でもMMOとしての基盤――世界観, ストーリー, 交流, ダンジョンやレイド攻略, PvP等にも興味があってそのうえでの空間創りに興味があるというのであれば、WoWにおけるハウジングは今後1つの選択肢として挙がることになると思います。
上述の1の問題からか、ハウジングにはWoWの効率的なゲームプレイという視点でみると特にメリットが存在していません。少なくとも現時点でオークションハウスや銀行が実装される気配はなく、Decorによるバフ等も一切ありません。
恐らく純粋にハウジングを楽しんでくれというのがBlizzardの回答かつメッセージであり、それ相応には力を入れてきているように見受けられます。
Shadowlandsの失敗によって史上最大級の低迷に陥ったWoWは、その後のDragonflightとThe War Withinの立て続けの成功によって現状再度波に乗っているところでもあります。
そういった点でも、ハウジングの成功には一定の期待を寄せたいところです。